空でつながろう

Interview Vol.26 ワールドカップバレーというビッグイベント
メッセージを載せ、多くの人に届け、想い。

EVOLOVEプロジェクトでは、日本全国47都道府県にて「愛」を持ち、未来へ向けたチャレンジをしている方々へのインタビューを行なっています。愛は人類を進化させる最も大きなモチベーションだと信じて、みなさんと一緒に考えていければと思います。

今回は、フジテレビ編成制作局 加藤正臣さん、フジテレビ社会貢献推進局 木幡美子さんにお話を伺いました。また、スペシャル企画として、タレントの春名真依さんが取材と記事の執筆を行いました。

ワールドカップバレーというビッグイベント メッセージを載せ、多くの人に届け、想い。

「ワールドカップバレー開幕直前!ごみ拾い企画!」に参加してくださった皆さん

春名『FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023』×ソーシャルアクション企画として行われた「バボちゃんクリーンプロジェクト」に参加してきました!ボランティアやバレーボールのオリンピック出場メンバー、ビーチバレーボールの選手など約40人が参加し、フジテレビ系バレーボールのマスコットキャラクター・バボちゃんがデザインされたポリ袋を片手に、大会の会場となる国立代々木競技場 第一体育館周辺の清掃活動を行いました。清掃活動後、フジテレビ社会貢献推進局 木幡美子さん、フジテレビ編成制作局 加藤正臣さんにお話を伺いました。

参加したくなる楽しい仕掛け

春名今回の清掃イベントについて、企画内容を教えてください。

加藤この取り組みは渋谷区・ごみ拾いボランティアNPO団体「グリーンバード」と連携し、みんなでクリーンな大会にしよう!というものです。FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023の会場となる国立代々木競技場や、パブリックビューイングの会場となる「MIYASHITA PARK」で、バボちゃんがデザインされたごみ袋を配布するほか、国立代々木競技場のメインゲート近くに 「ごみ袋を楽しく集めて捨てたくなる場所」も設けました。単なるスポーツイベントだけではない「クリーンな大会」を体現する企画です。

春名なぜ、バレーボールのイベントとして、会場周辺のクリーン活動を実施しようと考えたのでしょうか?

加藤フジテレビにとってビッグイベントである「FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023」に合わせて、環境に配慮した取り組みができないだろうかと社内で検討した結果、ごみを持ち帰ってもらう、または落ちているごみも拾って前よりきれいな街にしてもらうために、バボちゃんをあしらったごみ袋を配布することを思いつきました。試合観戦に訪れる多くのお客様に少しでも環境意識を持っていただき、温暖化を食い止めることに貢献できたらと思って企画しました。

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写真左:木幡さん
写真中央:バレーボール女子元日本代表の迫田さおりさん
写真右:加藤さん
(写真:フジテレビ提供)

共感する人たちが力を合わせ、未来をつくる

春名実際に、ごみ拾いをやってみていかがでしたか? 感じたことはありますか?

木幡バレーボールの試合が始まる直前のプレイベントとして行った清掃活動には、このプロジェクトに関わった多くの人たちが参加してくれて、とても嬉しかったです。日本バレーボール協会や元選手、フジテレビの有志のメンバー、またこのプロジェクトをサポートしてくれたEVOLOVEさんや旭化成ホームプロダクツさんの担当者も参加してくださり、同じ思いの方々が一堂に会することで、はじめて会ったのに自然につながれる、そんなやさしい空気が流れていた気がします。

ごみを拾うために使ったトングもエコで、グリップに「ジップロック®」を再生した素材を使っている旭化成ホームプロダクツさんのリサイクルの取り組みから生まれたもの。そして、ごみ袋は、日本発のお米のバイオマスプラスチック「ライスレジン®」製で、お米を25%使用した素材でできています。食用に適さない古米、米菓メーカーなどで発生する破砕米など、飼料としても使用されず、処分されてしまうお米や、休耕田、耕作放棄地等を活用して生産した資源米などを原料としていて、環境に優しいものとなっています。循環型社会に向けた取り組みになったと思います。

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ごみを集めて膨らんだバボちゃんポリ袋を“アタック”できる特設ごみ捨て場

春名木幡さんにとって、“進化させたいLOVE”はありますか?

木幡“進化させたいLOVE”ですか・・・。難しいですが、「相手の立場になって考えること」でしょうか。今起きている様々な問題は、利己主義や自分主体の考え方が原因で起きていることが多いように思います。例えば商品を選ぶ際、安ければ安いほどいい、いつでも自分の欲しいものが店頭にあって欲しい、そう思うかもしれませんが、ちょっとだけその背景に目を向けると、安いものを大量生産するためにはどこかの誰かが犠牲になっているはずです。自分の側だけから物事を見るのではなく、その矢印を相手から自分に向けて見たら、少し感じ方、考え方も変わるのではないでしょうか?

春名この後、どのような活動をしていきますか?木幡さんが目指すゴールは?

木幡私たちフジテレビのサステナビリティ活動のスローガンである「伝える、変える」をもっと実現するため、これからも「伝える」ことで世の中をいい方向に「変える」お手伝いができたらと思います。

春名もっと良い世界にするための変化を起こしていく上で、現在、困っていることはありますか?

木幡「伝えている」けれども、「伝わっているかどうかがわからない」点でしょうか?テレビ番組を作って伝えていても、それが実際にどのくらいの人に、どんなふうに伝わったかがわからない、それが悩ましいです。

ですから、たまに番組を見てくれたという人と出会うと、とてもうれしくなります。放送は一方通行ですので、視聴者の顔が見えません。良い感想だけではなく、耳の痛い、または残念なリアクションもあるのかもしれませんが、それも含めて知ることができたらまた伝え方や発信の仕方も変わってくるのかもしれませんね。心に響いた番組などがあったらぜひ感想を寄せてもらえるとうれしいです。皆さんの声が多くなれば、そういう番組が増えてこれもまた世の中を変えるきっかけにつながるかもしれません。

ワールドカップバレーというビッグイベント メッセージを載せ、多くの人に届け、想い。

フジテレビ社会貢献推進局 木幡美子さん (写真:フジテレビ提供)

春名ありがとうございました。

   今回のプロジェクトで様々な方とお話し、気づいたこと。それは、個人が環境貢献活動に参加するための階段の、“最初の1段目”をどれだけ低くできるかということでした。一人ひとりにとっての1段目を低くするために、意識しやすくするための取り組みが積極的になされていることを改めて知ることができました。

ごみ拾いを始める前、グリーンバードさんは『他のチームのサポーターの方に、「試合後にごみ拾いをするなんて素敵だ。」とよく言われるのですが、それはごみがある前提でのこと。まずそのごみがない方がいい。』と語っていたのですが、これは私も以前から感じていたことでした。自分も街を綺麗にする一員になれているのだと思える一方、ごみがあるということも認識せざるを得なくて。飴の袋や薬のごみ、ウエットティッシュなど小さなごみが次々に見つかり、ごみの量や種類の多さに、少し悲しい気持ちにもなりました。中でも驚いたのが、カイロの袋。もう秋ですので、1年近くそこに置かれていたことでしょう。

誰かが拾わなければ、そのまま残り続けてしまう。この"誰かがごみを拾う"という行動が減ることが、自分たちが暮らす街を守ることに繋がるのではないでしょうか。一人ひとりに少しの気づきがあるだけでも環境を守ることができる。そのために多くの企業が様々な取り組みを行っていることを、多くの方に知っていただきたいです。この記事も、誰かの“最初の1段目”へのきっかけになればと思います。

取材・執筆
春名真依

春名真依

スターダストプロモーション所属 タレント・女優。関西を拠点に活動していたアイドルグループ「たこやきレインボー」の元メンバー。大阪府出身。愛称は「まいまい」。2023年に関西大学を卒業、2022年防災士資格を取得。2001年1月5日 22歳 · 趣味:ジオラマ鑑賞、ミニチュア集め、少女漫画を読むこと、アイドルオタク