Interview Vol.82
フェスで即完売!
名物サラダパンで滋賀県を盛り上げる!
EVOLOVEプロジェクトでは、日本全国47都道府県にて「地元愛」を持ち、積極的に地域活性に力を注ぐ方々へのインタビューを行っています。これまでの活動内容から、この後どのように「地元愛」を進化させていくか。未来へ向けたチャレンジを、皆さんと一緒に考えていけたらと思っています。
今回は、9月21日、22日の2日間にわたって滋賀県で開催された「イナズマロック フェス 2024」で、たくあんとマヨネーズをコッペパンにはさんだ滋賀のソウルフード、「サラダパン」の販売を行っている「つるやパン」の社長、西村豊弘さんに話を伺いました。
つるやパン代表取締役 西村さん
「イナズマロックフェス」に参加することになったきっかけを教えてください。
西村まず、西川貴教さんがサラダパンのことを色々なところで話してくださっていたのですが、ある時テレビ番組で「イナズマロック フェスでサラダパンを売ります」って宣言したのです。私自身は、その時まで本当にサラダパンをフェスで販売するということは聞いていなかったので、驚きました(笑)。
サラダパンは当初1日1,000個ぐらいしか作れなかったので、西川さんに「フェスに届けるので、お客様に無料で配ってください」と話しました。そうしたら、「いや、それはあきません。ここで皆さんにちゃんとお金を払ってもらって初めてサラダパンの美味しさを伝えることができるから、タダで配るのは駄目です」と言われ、最初は1,000個販売しました。
当日はすごい大行列ができちゃったんですよ。「並んだのに買えなかった」と言われました。その経験を踏まえて、今は3,000個近く作れる体制を整えました。サラダパンを多くの人々に知ってもらえて、本当に嬉しく思っています。
「2024イナズマロックフェス」限定パッケージのサラダパン
実際に出店してみて、「イナズマロック フェス」をどう感じていますか?
西村前は参加するアーティストのTシャツを着ている人が多かったのですが、特にコロナが明けてからはイナズマロック フェスのTシャツを着る人が増えてきています。それだけ「イナズマロック フェス」は滋賀県の若い世代にとって誇りになっているのだと思います。このイベント自体が、滋賀の人たちのブランドになってきている。いいなあ、かっこいいなあと思っています。
フェス初日早々に完売となったサラダパン(フェスの販売ブースにて)
フェスに参加される地元以外の人に、滋賀の魅力を知ってもらうにはどうしたらいいと思いますか?
西村「イナズマロック フェス」は3連休に行うことが多いので、2日はフェス、残りの1日は滋賀の観光に行く人も多いです。これは、滋賀を知ってもらう良いきっかけになっていると思います。また私たちも、回を重ねるごとに毎年フェスに来てくださる人と顔見知りになったり、フェスの後に店まで来てくれる人もいたりと、フェスをきっかけに人と人との輪が生まれています。私たちが通常商売をしている長浜エリアは、また街の雰囲気が違うので、店に来てくれた人は、滋賀県の様々なエリアの違いを楽しんでくれているのではないでしょうか。
西村さんが感じる滋賀県の魅力とは?
西村滋賀県は地域でまったく雰囲気が違います。琵琶湖がこんなに素敵な場所だということを、もっと多くの人に知っていただければいいなと思っています。
あと、住むエリアによって、人も食文化もまったく違います。大津市や近江八幡あたりまでは京都のほうを見て商売をしていますが、私たちは岐阜や福井が近いので北陸の魚をよく食べたり、牛肉も近江牛より飛騨牛を食べることが多いです。
私は長浜の商工会部長を務め、各市の商工会の青年部長と会うことがありますが、それぞれのキャラや商売の仕方が全然違います。湖南・湖西・湖東・湖北、全然違います。それがおもしろいと思いますね。
また滋賀は水も米も美味しいですし、発酵文化が豊かで酒造りも盛ん。けれど残念ながら、発信力がないですね。大阪や京都は一気にどーんと商売をやりたいという人が多いのですが、滋賀はもう何年何代と続いてきた家々の商売だから、大きくするよりもどうしたら継続できるかということを考える人が多い。良いものを丁寧に作りたい。たくさん作ると味が落ちてしまうと考えて商品数も少なかったりします。
最後に西村社長にとって、地元とは?
西村私にとっては宝物のような場所です。こんなことをいったら他の県民の方に叱られるかもしれませんが、滋賀県には琵琶湖をはじめ、山や川などの豊かな自然がたくさんあって、しかも都市機能もほどよくコンパクトにまとまっていて、住むには便利な街です。
100年後も今と同じように、京都や大阪、名古屋などの大都市に憧れながらも、「やっぱり住むのは滋賀やなぁ」と言っていたいですね。
そしてフェスはもちろん、私たちが作るサラダパンもそうですが、滋賀ならではのモノやコトで滋賀県のよさを外へ向けてアピールしつつ、「滋賀に住んでみたい」と思う人をもっと増やせたら素敵だと思います。
西村さん、ありがとうございました!西村さんのお話から、湖南・湖北・湖東・湖西、4つのエリアで異なる表情を持つ滋賀県の魅力を存分に伺い知ることができました。唯一無二の滋賀の名物、サラダパンを通して、今後も滋賀県のよさを広めていってください!私たちも応援いたします!