空でつながろう

Interview Vol.88 「楽しい!」を入り口に大津市でSUPイベントを開催し
滋賀県のポテンシャルをアップ

EVOLOVEプロジェクトでは、日本全国47都道府県にて「地元愛」を持ち、積極的に地域活性に力を注ぐ方々へのインタビューを行っています。これまでの活動内容から、この後どのように「地元愛」を進化させていくか。未来へ向けたチャレンジを、皆さんと一緒に考えていけたらと思っています。第88弾の今回は、琵琶湖岸の公園でのイベント活動を通して滋賀県や琵琶湖の魅力を発信し、地域活性化につなげる取り組みを行う大津市の岡崎健一さんに話を伺いました。

「楽しい!」を入り口に大津市でSUPイベントを開催し滋賀県のポテンシャルをアップ

岡崎健一さん

「運と縁とタイミング」を
キーワードに
人とつながり、事業が実現。

現在の活動について教えて下さい。

岡崎ブランディングや広告宣伝を手がける「LIFE LINES PRODUCT」を営む傍ら、琵琶湖岸のなぎさ公園活性型事業として「Sunshine x BASE PROJECT」を運営し、なぎさ公園のサンシャインビーチ、フリースペースSunshine x BASEを活用してSUP(サップ)体験やカフェスタンド、BBQサイトの貸し出しなどを行っています。

「楽しい!」を入り口に大津市でSUPイベントを開催し滋賀県のポテンシャルをアップ

公園活性管理事業を行うサンシャインビーチ

大津市で活動することになったきっかけを教えてください。

岡崎これもまたちょうどいいタイミングで大津市とつないでくれたキーパーソンがいて、大津市にプレゼンをしました。これまでイベント開催もSUPもしたことがない人間が、こうしたプレゼンの場をもらえただけでもよかったなと思いましたね。プレゼンが終わった後、大津市の担当者の方たちが腕組みをしたり頭を抱えて考えている姿を見て「まあ実現はできひんやろう、でも思いは伝えられてよかった」と思っていました。そうしたら担当者が「めっちゃいいですね!やりましょう」と言ってくれて。僕らはもちろん、大津市と僕をつないでくれた人、大津市の担当者のそれぞれの思いのベクトルが重なった瞬間でした。枝葉はぼやけていても、何かやっていきたいという思いはそれぞれに持っていて、そこに僕が枝葉を持ち込んで、やっと一塊できたという感じです。そこから「BIWAKO×SUP×YOGA PROJECT」現在の「BIWALOHA Day」活動が始まりました。年々輪が広がって、大津市を超え、今では守山市の人たちまで賛同してくれて活動しています。イベント当日は琵琶湖も陸も全部使って滋賀県でしか体感できない楽しさを思いきり味わう。それが滋賀県や琵琶湖、街の魅力になって、ゆくゆくは滋賀県に住む人が増えていけばいいなと思って活動しています。

「楽しい!」を入り口に大津市でSUPイベントを開催し滋賀県のポテンシャルをアップ

琵琶湖一望露天プール貸切で、心地よい夕暮れにSUPヨガをする参加者

岡崎さんにとっての地域活性を教えてください。

岡崎僕は滋賀県で生まれ育ち、人生で一番長く過ごしている街が大津市で、琵琶湖愛や大津市愛が強い。だから古き良き大津市の魅力は残しつつ、そこにアクティブな魅力をプラスしたいと考えています。おかげさまでここ数年は徐々にその魅力に気づく方が増え、大津市での遊びの幅も広がっていると感じますが、やっぱりまだ滋賀県の本来のポテンシャルを知らない方が多いので、もっとそれを発揮するべきだと思います。

琵琶湖は、他の県にはなかなか真似できない、言うたらメディアというかコンテンツです。だったらもっと使おうというのはみんなが思っていることだと思います。僕はたまたまそれを表現させてもらえる機会を得られたので、1人でも多くの人に滋賀県や琵琶湖の魅力を知ってもらおうと思って活動しています。

僕はビジネスでも生活でも、すべての物事の入り口は「楽しい」だと思っているので、僕たちのイベントの入り口も「楽しい」ことに設定してあげればいろいろな人が入ってきてくれると考えています。もともとこのイベントや活動を考えたとき、「滋賀県って最強やん。琵琶湖を使ってこんな楽しいことできる県ってなかなかないで」と思いました。琵琶湖の自由度をもっと上げて、「ここにしかない」という言葉をもっと使って活性化していくことで、滋賀県民に無理なく自分たちの県の魅力に気づかせていきたいと考えています。

滋賀県民は基本コンサバティブ。「おもしろい!動こう」というのではなく、「おもしろいけれど、これは自分が動くのは正解なんだろうか」って考える県民性です。それに対して、僕ができる表現で、少しでも滋賀県に対して自信を持ってもらいたいなという気持ちがあって。だからSNSを使って全国に発信して、「楽しそうだから、遠くからでも遊びに来たい!」という人を集めて盛り上がることを考えました。それが功を奏して、遠方から来る人はもちろん滋賀県民の輪もどんどん広がっていきました。これを僕は「北風と太陽策」って言っているんですけれど(笑)とにかく滋賀県民に対して「楽しいと思うことは楽しいって言い切っていいんだよ」という環境を作ってあげることが大切だと思います。それが滋賀県の地方活性の近道だと考えています。

また、こうした僕たちの活動によって、ビーチでの過ごし方が上手な人が多くなってきた印象があります。20分くらい散歩して帰るというのではなく、家族で朝イチからタープを立ててカフェやドッグランを利用しながら1日過ごす人が増えてきている。僕が大好きなハワイの人たちはビーチでの過ごし方がとても上手なんですが、滋賀県民ももっとそういう風になってくれたら嬉しいですね。これを僕たちは「BIWALOHA Day」って呼んでいます。

そういう意味で、サンシャインビーチは、みんなが憧れるビーチライフ+アーバンライフがクロスオーバーする絶好のポイントなんです。僕はサラリーマン時代、全国各地でさまざまな場所を見てきましたが、贔屓目なしでこんなに両方が隣り合わせている場所はない。だから1日遊べて楽しめる公園、「あったらいいなを形にできる公園」をめざして頑張っています。

孫の代になって
「滋賀ってヤバいよ」と友達に自慢できるよう
湖上交通を活性化させたい。

岡崎さんにとっての“EVOLUTION✕LOVE”を教えてください。

岡崎次のフェーズとして大切なのは、湖上活用です。その戦略のひとつとして湖上交通は次のカギになると思う。陸路で行くと1時間半かかるところが、船に乗れば5分で目的地に着く、というのも実際体験しました。湖上交通は時間短縮の利便性もあり、アトラクション性もあります。湖の対岸を船で結ぶその利便性と楽しさをもっと多くの人に感じてもらいたいと思って、今活動を始めています。これが少しでも形になったら、大きなターニングポイントになっていくと思います。

『滋賀が、琵琶湖がもっともっと近く楽しくなる。』
僕たちの世代ではなく、子どもや孫の世代で形になって「滋賀県っていいよね!」と自慢してもらえる街にしていきたい。それが僕のEVOLUTION×LOVEです。

「楽しい!」を入り口に大津市でSUPイベントを開催し滋賀県のポテンシャルをアップ

サンシャインビーチで行われている公園ミックスマルシェBEACH x Market

10年後、20年後はどうなっていたいですか?

岡崎10年後、20年後を想像するとワクワクしかないですね。以前、大津市の湖岸に200㎡くらいの台船をくっつけて、「BIWAKOに浮かぶ街」湖上MARKETをやったのですが、大好評でした。その時、船でイベントへアクセスする水上交通も行いましたがそちらも好評で。ここまで検証できているから、これからはやはり積極的に展開していくべきだなと思っています。

岡崎さん、ありがとうございました!琵琶湖を活用して、滋賀県の人たちの楽しい毎日を創り出し、地域活性化につなげていく岡崎さんの積極的な取り組みを、今後も応援させていただきます。